人生わりかし後悔しています。

中学校のこと、高校のこと、中高一貫校のこと、大学のこと、大学受験のことなどの覚書をこのブログにまとめました。オススメの勉強法や私自身の失敗談なども掲載する予定です。

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レポートにおける引用の重要性 キュレーションサイト閉鎖問題を受けて

キュレーションサイトもレポートも同じ

最近、キュレーションサイトにおける不適切な記事や引用が問題になっています。事実と異なる内容を示したり、出典を示さずに転載したり、あるいは専門家でもない人が医療に関する全くのデタラメ・デマを流したりしているようです*1。これが一部の頭のおかしい人がやっている極端な例で片付けられればよいのですが、そういうわけにもいきません。これは物事を発する全ての人が気をつけなければならないことだからです。


身近な例で言えば、学校のレポート。これも誰もが書くものです。適切な引用ができないと最悪、単位没収・落第などの厳しい処分がくだります。皆さんは適切に引用ができているでしょうか?

 

参考

www3.nhk.or.jp

 

 

どのような引用が問題なのか

今回問題になっているようなキュレーションサイトでありがちな「引用」は以下のようなものです。皆さんのレポートでも同じことが起きていないでしょうか?

 

  • 出典を示さない。あるいは、引用であることを示さない。
  • (引用することによって)根拠づけたい主張がない。引用から推論していない。引用を自分の言葉で言い換えていない。
  • 引用元と大きく趣旨が異なっている。引用元にない内容を付け加えている。
  • 引用元が別の引用元から引用したものをさらに引用している。

 

出典がない

出典がない引用は、無断転載・盗作・剽窃(ひょうせつ)です。例えば、科学的事実*2や歴史的事実*3・一般常識*4は、根拠として利用する際も出典を示さなくてよいことになっています。しかし、「風邪にはビタミンCが効く」とか、「『君の名は。』が全世界で高評価を受けている」は、必ずしも誰にでもわかる常識や自ずから導ける結論ではありません。そういう内容が書いてある本や新聞・ニュースサイトを引用する必要があります。そうしないと、人の意見を盗んで「私の意見です」と言って主張していることになったり、根拠の乏しい信用できないレポートになったりします。適切な方法で出典を示してください。

 

引用に対応する主張や推論がない

引用は主張を根拠づけるためにすることです。ですから、引用をするためには主張が必要です。例えば、「高齢者による自動車事故が◯◯件起きている」という内容が書かれた記事があったとしましょう。それをレポートで利用するためには、「高齢者による自動車の運転は危険である」という主張や、「言い換えれば、高齢者の運転は死を招く危険な行為である。」と言った結論・推論が必要です。「高齢者による自動車事故が◯◯件起きている」だけでは、あなたは事実を転載しただけです。


こうした事実だけを示して記事にしているものがよくまとめブログに上がっています。「衝撃的な事実」と「主張」は全く別のものなので、注意してください。いずれにしても、根拠には主張や推論をつけることを忘れないでください。

 

趣旨が違う/引用元にない情報

言い換えや要約を引用元の趣旨と明らかに異なる内容にする行為は、引用元の名誉や品格を傷つけます。例えば、仮にスノーボードのアニメが放送されたとしましょう。プロのスノーボーダーがアニメの存在を知り、「どんなものだろう? どうせ現実とかけ離れた子ども騙しの作品に決まっている」と思いながら、アニメを観ました。そして、その感想をSNSに載せます。


「観る前はたかがアニメだと見くびっていた。でも、内容も現実に即しているし、登場人物にも共感できた。」


しかし、悪意のあるライターが、これを「プロスノーボーダーの◯◯氏、アニメ××を痛烈に批判」というタイトルで記事にしてしまうことがあります。たしかに最初は「どうせ子ども騙しなのだろう」と思っていたのですが、記事(投稿)の趣旨は「素晴らしい作品だった」です。こうした引用元の内容を歪めた記事は引用元の品位を傷つける行為であり、許されることではありません。


同様に、引用元にない情報を勝手に加える行為も問題になっているようです。NHKのニュースでは、医療従事者のブログから内容を転載し、そこに勝手に別の健康情報を付け加えるという手口が紹介されていました*5。こうした情報の追加は引用元の著者が発言・発表した内容だと錯覚させる恐れがあり、非常に危険です。

 

二重に引用している

どんなに正しい内容でも、他人が引用しているものをさらに引用するのは間違いです。ある文献に関する他人の主張を引用したい場合は、その文献をあなたも読んで要約・言い換えをする必要があります。言い換えれば、「◯◯の本によると、〜です」と書いてある記事はなるべく引用してはならず、◯◯の本を直接読んで、該当箇所を引用する必要があるのです。ただし、どうしてもその文献が見つからない・手に入らない場合はその文献を引用しているものを間接的に引用しても問題ないようです。


一方で、ある文献に関する批評を引用することは間違っていません。つまり、この記事に対してこういう意見が挙がっているということは紹介してよいのです。ただし、そこにあなたの主張がなければ引用は許されません。目的もなしに他者の意見を載せる行為は、レポートとして不適切です。ちなみに、TogetterNAVERまとめなどに他人の書き込みを引用する際は、引用形式の正誤に関わらず、その人の許可をとることが慣例になっています。無断での転載、あるいは事後の報告は避けましょう。

 

対処

このように、キュレーションサイトの編集に関わっていない皆さんにとっても、適切な引用をすることは大切です。そうした不適切な引用を防ぐために、以下のことを守りましょう。

 

  • 出典を明記するとともに、どこからどこまでが引用かをはっきりさせる。また、信用できるソースを使う。
  • 主張をする(引用を使って言いたいことを明確に示す)。文献の内容を自分の言葉(一般的な学術用語を除く)で適切に言い換える。
  • 恣意的な情報操作/本文にない情報の付加をしない。
  • できるだけ現物を引用する。他者の意見をまとめるときも自分の主張(引用を使って言いたいこと)をつける。

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