人生わりかし後悔しています。

中高生、中高一貫校の生徒、浪人生、大学生、その親などに向けたブログです。学習や受験に関すること、塾や予備校のこと、引越しや一人暮らしのことなどについて書きます。

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コピー式学習法:模倣に大事なこと

理解せずに真似ることは危険です!

明治神宮外苑のイベントでの火災および死亡事故は残念でなりません。よくある作品*1の模倣であるにもかかわらず、安全対策が十分ではありませんでした。どんな勉強でも模倣はつきものですが、このように死を招く失敗も起こり得ます。受験勉強や中学・高校の勉強では死に至るものはなかなかないかと思いますが、コピーすることのリスクは非常に大きいです。

 

 

 

勉強にならないコピー:清書が目的の清書

例えば、ノートを綺麗に清書しても、テストでいい点を取れない場合があります。どんなにノートを綺麗に書いても、頭に入っていなければ意味がありません。覚え、理解することに意味があるので、コピーを目的にして満足してはいけないのです。ノートを清書したとしても、覚えられたか、理解できたかの確認が必要です。簡単なドリルや問題集で内容をチェックしましょう。そうすれば、理解度を数値化することができます。清書の着地点は、ノートのコピーではなく、内容の理解なのです。

 

逆効果のコピー:間違った部分のコピー

間違ったままコピーしてしまうと、間違ったまま覚えてしまいます。これがよく起こるのは、友達のノートをコピーしたときなどです。少しでも曖昧な部分があると、想像で補って、間違ったことを書いてしまうことがあります。後ろの席のお友達は板書を写すときにこの間違いをしているかもしれません。それをそのまま写しても、当然理解には繋がらないでしょう。あるいは、数学や理科だと致命的な間違いになります。わからなかった部分は、先生や他の友達に聞く、あるいは教科書やネットで調べましょう。

 

混乱させるコピー:わからないままコピー

同様に、理解していない部分を放置してコピーしてしまうと、理解できないままテストに臨むことになります。質問は今しないと、確実に忘れます。あなたは何が理解できないのかもわからないまま、板書だけを写し続ける日々を過ごすことになるでしょう。私は苦手な科目で、内容を理解できないまま板書だけを写していました。大学でこれをやると確実に単位を落とします。私は落としました。


それから、何やらかっこいいからといって、コンセプトを理解せずにコピーしようとするというのも混乱につながります。進学校だと、数学の時間に「◯◯を使っても解けますよね?」と優等生が質問して、先生が黒板の隅に何やら解法らしきものを書くなんていうシーンがあるかもしれません。

 

あれは、その方法を使った優等生向けの答え合わせなので、無理に真似しようとすると怪我をします。一般的な解法であれば、インターネットで調べれば出てくるので、想像だけで補おうとしないでください。これを一般的な内容に置き換えると、自分の身の丈に合わないコピーは、やめておいた方がいいですよという話です。どうしてもコピーしたいのであれば、内容をきちんと調べてください。

 

死に至るコピー:体育や美術・技術などの実技

上に書いた「怪我をする」は痛い目を見るという話でしたが、学校には本当に痛いものがたくさんあります。体育の柔道や、美術のカッターナイフ、あるいは技術で使うのこぎりも危険です。見よう見まね(コピー)でいろいろやろうとすると、本当に痛い目に遭います。先生の話はよく聞きましょう。特に体育では、後遺症を伴う怪我をする人が後を絶ちません。体の感覚よりもまず、頭で理解することが大切です。そうすれば、痛い目には遭わないでしょう。

 

犯罪になるコピー:本やウェブサイトの丸写し

いくら良いものでも、コピーしてはいけないものがあります。レポートや調べ学習で使う本やウェブサイトです。これらの内容は、きちんと「引用」したことを宣言しないと、犯罪になります。引用には主に3種類の方法があります。表現を変えずに引用する方法、文を自分の言葉に言い換えて引用する方法、文章を自分の言葉で要約する方法です。


これらの方法を使った上で、「出典(どこから引用したのか)」を示してください。きちんと出典を示さないと、「これは私が考えた文章です」と言っていることになり、他人から意見を盗んだことになります。難しい言葉ですが、こうした意見を盗む行為は「剽窃(ひょうせつ)」と呼ばれています。テストで言うところのカンニングであり、高校の段階で既に処分を重くしているところもあるかもしれません。それぐらい重大な問題だと思ってください。高校の段階では、提示する情報の順番などは問われないと思いますが、その本、そのウェブサイトだとわかるように書いてください。

 

library.rikkyo.ac.jp

 

https://www.library.osaka-u.ac.jp/doc/2013_Writing_references.pdf

 

対象を理解しましょう

このように、コピーすることは必ずしも楽に繋がらず、場合によっては人の命を奪うこともあります。どのようなコピーであれ、それがいいことなのか、悪いことなのか、利益につながるのかを考えなければなりません。今回の事故のように、見た目だけそれっぽくしても、実はデザイン・建築物としては及第点ではなかったという場合もあり得ます。表面的なコピーでかっこよく見せるのではなく、対象を理解した上で真似るということが大切なのです。

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