ノート共有アプリで勉強が変わる
ノートの共有ができるアプリ「Clear」が話題になっています。
小学生から大学生まで各学年のさまざまな授業のノートを共有し、読むことができるほか、質問をすることもできる学生向けのアプリです。
好きなノートの著者をフォローする機能などもあり、アクティブラーニング(学生自らが積極的に学ぶこと)の助けになることが期待されます。
Clearの魅力
ノートを見せてといえない人も使える
普段、物静かな子は友達にノートを見せてと言えません。
あるいは、休んでもいないのにノートを見せてといったら、「真面目かよ」と言われるでしょう。
でも、このアプリがあれば、学校の違う人のノートまで見ることができ、わからない部分の質問もし放題です。
自分のノートを俯瞰できる
このアプリのすごいところは、日本全国からあらゆるノートが集まる点です。
例えば、大きい学校の場合、隣のクラスと授業の担任が違う場合もあると思います。
その場合、これまでは、ノートを見せてもらっても意味がありませんでした。
ノートは、先生が板書のコピーをしっかりしているか評価するものだったからです。
しかし、Clearを使えば、他人のノートを見ることができるので、よい書き方を自分のノートに取り入れることもできます。
Clearを通じて、自分がとっているのがよいノートなのか、悪いノートなのか、俯瞰(ふかん)して評価しましょう。
それは本当に便利なノート?
このように、さまざまな人が書いたいろいろなノートを見ることができるのがClearの魅力です。
でも、ノートの取り方は本当に「十人十色」といえるでしょうか?
先生の強い影響
現実には、前述の通り、授業を受けた先生に指示されるままに書いたり、あるいは前任の先生に強く影響を受けたりしていると思います。
結果として、自分が復習するためというよりも、先生が読んで評価するためのものになっている可能性が高いです。
自分がよいと思えるノートを
そのようなノートの取り方はやめて、自分が「便利だな」「見やすいな」と思えるノートを目指すべきです。
そうしなければ、授業を受ける50分間が黒板を写すだけの無駄な時間になりますし、大学に入ってから板書のない授業が増えると困ります。
せっかく全国からお手本が集まっているのですから、ほかの人(が先生からコピーした)のノートを参考にしましょう。
普段の授業でそれを真似しながら、自分だけのスタイルを確立させてください。
その上で、その授業を聞いたことのない人が、授業の情報が読み取れるのがベストなノートだと思います。
ひとつの形式を作ろう
「古文はこの人のやつがいいや」
「現代文はこの人が見やすいな」
これでよいでしょうか?
バラバラな書き方は混乱を招く
科目ごとにノートの作り方が違うのは、効率的ではありません。
例えば、英文読解の先生は形容詞を()で囲んで、副詞を〈〉で囲むけれど、英文法の先生は逆とかだったら混乱しますよね?
だから、せめて教科ごとに統一した形式を作って、その形式に沿ってノートを取ることをお勧めします。
同系統の教科なら書き方を統一する
ちなみに、私の場合、英語のカッコは国語でも使っていました。
長文のときの線の引き方・メモの取り方も同じです。
さすがに理系科目に応用するのは難しいですが、そのような感じで、教科の系統ごとにそろえるのがよいと思います。
ITの力も大事だけれど
Photomathや今回紹介したClearなど、IT(情報技術)の力を駆使した便利なアプリが増えています。
しかし、これから先の勉強で大事なのは主体的に学ぶことです。
オンラインでつながった相手に全て任せるのではなく、まずは自分で問題を解いてみたり、自分はどうしたいか考えてみましょう。
スマホの学習アプリは丸投げのためではなく、あなたをサポートするために存在しています。