葬儀は時代に沿って進化する
キュレーションサイトの問題で真っ先に槍玉に挙げられたのは、直接的に人間の生命に関わる健康情報でした。
間違った情報を信じてしまえば、命を落とす可能性があったので、そうした情報が排除されたのは、当然のことです。
一方で、マナーのような一般常識については、キュレーションサイトが規制されたら、知ることが難しくなります。
ウェブサイトから書籍へ後退しろというふざけた命令に、誰が従うでしょうか?
無知のままで冠婚葬祭に臨むぐらいなら、ネットで知識をたくわえた方が幾分マシです。
もちろん、キュレーションサイトを含むインターネット上には、誤った情報も含まれます。
しかし、信頼できるウェブサイトを頼れば、あなたは安心して式典に参列できるでしょう。
この記事では、冠婚葬祭のうち、葬儀の情報について取り上げます。
信頼できる葬儀の情報とは
葬儀には統一見解がない
冠婚葬祭の情報と医療情報とで大きく異なるのは、政府の公式情報がないところです。
「誤った医療知識にご注意ください」ぐらいであれば、消費者庁なり総務省なりが注意をしてくれるはずです。
そして、厚生労働省などの関係機関が正しい情報を載せてくれる可能性があります。
しかし、冠婚葬祭は宗教に関わることであり、政府は口出しができません。
統一見解というものはなかなかなく、各宗派に従うほかないのが現状です。
公式情報はある
でも、ネット社会の現代、信頼できる情報がまったくないと思いますか?
実は、各宗派や葬儀場には公式サイトが存在します。これらの情報を参照すれば、間違いありません。
注意点としては、以下の2点を挙げておきます。
- 宗派ではなく総本山(仏教の場合)の公式サイトがあるものもある。
- マナーのページがない、もしくは見つけづらいサイトもある。
葬儀場のウェブサイトにはマナーが載っているものも多いので、いくつかの葬儀場のサイトを確認しつつ、宗派のサイトで答え合わせをするというのがよいと思われます。
ちなみに、焼香の仕方を動画で解説しているサイトもあります。
www.youtube.com
(葬儀場の公式動画です。)
その他の情報についても、動画をみた方がわかりやすいかもしれません。
葬式には意味がある
葬儀場のサイトには確実にマナーが載っていますが、葬儀場のサイトが優れているというわけではありません。
葬式が持つ意味について多くを知っているのは、宗派のウェブサイトだからです。
面白い読み物(法話や説教など)もあるので、見る価値はあると思います。
一番大事なこと
一番大事なのは、マナーではなく故人をしのぶ気持ちです。
マナーにとらわれ、故人をないがしろにしては、葬式に参列する意味はありません。
もちろん、故人をしのぶつもりの行いがご遺族を傷つけてしまったら本末転倒です。
でも、作法にセンシティブになりすぎて気持ちがこもっていないならば、それは故人や遺族にとって、よい葬式と言えるでしょうか?
参列者に後ろ指をさされても、次の葬式で直していけばよいのです。
ただし、後ろ指をさされないためにも、マナーの予習は忘れないようにしましょう。
ネットでお葬式
喪服はネットでレンタル
今回は葬儀場や宗派の公式サイトを紹介しましたが、最近では礼服・喪服をレンタルするネットサービスも存在します。
サイズさえ分かれば、喪服を持っていない人でも、5000円からレンタルができるようです。
中高生であっても、制服の彩度が高くて葬式に合わないという場合があると思います。
そういうお子さんを持つ親御さんにもオススメです。
ネットで葬式を買える
1年半ほど前の話ですが、Amazonに僧侶が出品されたことが話題になりました。
これは、家庭と仏教寺とのつながりが弱くなった今の時代、葬式をあげる際に困ってしまう人に向けて打ち出したサービスです。
賛否には言及しませんが、今の時代らしいビジネスではないでしょうか?
そのほかにも、葬儀の案内をネット上で行うサービス*1などがあり、葬儀ビジネスはハイテク化しています。
宗教の価値観を傷つけない範囲で、お葬式が手軽かつ身近になることを期待しています。